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論文

J-PARCイオン源長時間運転後のRFアンテナ寿命評価

柴田 崇統*; 石田 正紀*; 南茂 今朝雄*; 池上 清*; 大越 清紀; 神藤 勝啓; 小栗 英知

Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.863 - 867, 2023/01

J-PARC利用運転時間(年間約7ヶ月間)の安定なビーム供給を目指して、近年J-PARC高周波イオン源の連続運転期間が、徐々に延伸されてきた。2020年11月から2021年4月までの期間に3651時間(5か月間)のイオン源連続運転を達成した。イオン源の連続運転時間は、主に高周波アンテナの破損によって制限されるので、アンテナ表面状態の詳細な評価は運転時間の更なる延伸の実現性を確証するためには必要である。今回の研究では、高周波アンテナ表面の変色を理解するために、運転後のアンテナの形状測定とSEM/EDS分析を行った。分析の結果、長時間運転後の変色は表面生成過程による負水素イオン生成増大化のために入射するセシウムの堆積とイオン源真空容器で用いているステンレス鋼の成分元素である鉄,クロム,ニッケルなどの堆積によるものであることが分かった。この結果は、高周波アンテナのエナメルコーティングが数ケ月間の長時間運転では摩耗していなかったことを示しており、よってイオン源の更なる連続運転の延伸が可能である。

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